エンジン発電機の分類
エンジン発電機は、その設置形態・用途に応じて分類されます。 設置形態に基づいて移動用(可搬形、車載形)と定置形に、用途に応じて常用、非常用及び移動用に分けられます。
1. 設置形態による分類
① 可搬形エンジン発電機
可搬形は、土木・建設作業の工事用電源や農林・水産業、さらにイベントやレジャーなど、さまざまな分野で使用されます。
② 車載形エンジン発電機
車載形は、検診車や通信回線中継車、TV中継車、イベント用の電源車などに搭載されるタイプです。
③ 定置形エンジン発電機
定置形エンジン発電機は、ビルや工場、畜舎、養漁場などの非常用電源として、または山間部や離島などでの常用電源として使用されます。季節的変動が大きな工場や施設(食品加工場、スキー場、冷房設備、ゴルフ場、レジャー施設など)では、ピークカット用の電源としても役立ちます。
2.用途による分類
① 常用発電装置
電力会社の供給が受けられない離島や、過疎地などで高額な送電コストがかかる場合、エンジン発電機を常用電源として利用します。また、ピークカット用やコージェネレーション用の利用も常用発電機となり、これらは電気事業法により「発電所」として扱われます。
② 非常用発電装置
停電が許されない公共施設や放送局、無線通信基地などで使用される非常用発電装置は、災害時や停電に備えるために設置されます。 これにより、重要施設の機能停止や二次災害の防止が図られます。 非常用発電装置は「需要設備の付帯設備」として扱われ、防災用と一般停電用予備に分かれます。 防災用発電装置は消防法及び建築基準法に基づいて設置され、認定機関の認定を受けたものが使用されます。 一方、一般停電用は、防災以外の用途に使われ、手動式と自動式の始動方法があります。
③ 移動用発電装置
移動用発電装置は、土木・建設・道路工事現場などで使用するため、貨物自動車等で移設して使用するものと、車載形で使用されるものがあります。これらは、使用目的によって「発電所」として扱われる場合と、「需要設備に属する非常用予備発電装置」として扱われる場合があります。
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